HOME > 免疫とはり灸
人間の身体は、ホメオスタシス(恒常性維持)と呼ばれる機能があり、
神経系、免疫系、内分泌系の3つがトライアングルのような関係をもち、
相互に影響し、協調しながら、身体の恒常性を保つ仕組みです。
例えば、ストレスを受けると、神経の末端からノルアドレナリンが分泌されたり、
副腎からステロイドホルモンが分泌されます。
その結果、免疫系にも変化が起こります。
白血球の中の顆粒球が増加してきます。これは、外敵を攻撃するときに活性酸素を使うため、
あまり多くなると自分の細胞にもダメージを与えてしまうのです。
さらには、顆粒球が増えることで、同じ免疫細胞のリンパ球が減少します。
このリンパ球の中の、特にTリンパ球と呼ばれるものは、自己と他を判別して直接攻撃したり、
免疫細胞全体の司令塔の役割を持つ、とても大切な免疫細胞なのです。
だから、ストレスを受けると病気にかかりやすく、身体の中のがん細胞を見逃してしまったり、
免疫細胞が攻撃しない状態になったりするのです。
はり灸治療は、自律神経を調整し、バランスの崩れた3つのトライアングルを立て直すことで、
免疫系を正常に保つことができるのです。
さらに、アトピー性皮膚炎などのアレルギー反応も、免疫の異常(過剰反応)であり、
ここでも、はり灸治療は、調整的な働きをします。